正午なり+河端一+東洋之@K.D.Japon

逃さなくてよかった、ただその思いだけだ。ほんとうはお伺いできないはずだった。これだけはなんとしても逃すわけにはいかない、と念じても諸般の事情でお伺いできないこともある。身を切られるような思いで今宵が過ぎるのを待とうとした。ところがひょんなことから可能となってしまった。それも不可抗力、北陸地方の記録的な暴風雪である。急遽名古屋駅へ向かい、タイバンのさなかに到着できた。その安堵から訪れる弛緩をおそれて終演までアルコールは避けた。名古屋では8年ぶりの正午なり河端一だが、その後、松阪(カッチョブー)、大阪(伽奈泥庵)もフォローした、それでも4年ぶりである。いや今宵の演奏は以前の再現ではなかった。当方が遭遇することにできたどれとも異なっていた。年末のみみのこと、40Guildersのときとも異なる。石田さんの声にこれでもかこれでもかと突き刺さるように弾く(アタッチメントのノイズなど関係ない)。こう書くとギターとボイスのコラボという話になるが、そんな呑気な台詞は不要、河端さんのギターは渾身の演奏だった。今回は東洋之も参加、とはいえシンセによる参加であり編成としてはAMT寄り、決して「(正午なり+つるばみ)−恵美伸子」ではない。正午なりとつるばみの合体は名実ともに今後に持ち越されたことになる。それにしても逃さなくてよかった。¥2300 with 1drink。