Three Mantras @Namba Bears

久々の、途中駅まで車を使わず、地元から近鉄特急で難波入り。JOJO広重ノイズ十番勝負、1500円。トップとトリをJOJO広重、挟まれるのはThree Mantras。左に山崎マゾ(Synth,Rhythm Machine) + 右に河端一(Guitar,tape-echo machine, ring modulator and Roland Funny Cat…BBSより引用) +中央に 吉田ヤスシ(Metal Percussion)が座り込む。ほとんどアクションのないMasoさんもまた緊迫感あり、吉田さんは元Nasca Carだという、メタル・パーカッションの鳴らしすぎない間の取り方が心地よい。なんでも河端さんは高校時代のエフェクタを使用したとのこと、物持ちが良すぎる。演奏時間は30分強。情宣段階で執拗にネーミングを耳にし、嫌がうえでもあの時代を心構えとする。若き日に耳にした音楽は後世を決定するのか、残念ながら当方、その源としてパンク〜ニューウェイヴが青春の音楽であると宣言することをいまになって恥ずかしさも伴う。とはいえあっという間に手垢にまみれてしまったパンク/ニューウェイヴに対して、今宵このあたりの音楽はどうか。ポストパンク期の僅かな隙間で蠢いた音楽。パンクの再演、ニューウェイヴの再演はあっても、この種の音楽は再演された話は聴いたことがない。当人さえも復元不可能な音ではないだろうか。若気のいたりで片付けるつもりではなかろうに。音のみで勝負すること、音の近似性を狙うつもりが、はからずも革新性さえ付きまとっていた気がする。だからこれを追憶と重ねるのは悲しいけれどいかんしがたい。高校時代を思い出す云々という話とは微妙にずれてしまう当方にとって、大学1年の日々と接近遭遇することになる。当時次々と輸入盤を購入することもできず、せいぜい「ザ・ミュージック・ネットワーク」の火曜日?「オルターナティヴ・ミュージック」の録音とか阿木譲の出演したFM番組をエアチェックして繰り返し聞いていた程度なのだが。そういえば予習がしたくなっで例のレコードを探そうとしたが、そういえば手持ちのジャパンレコード盤は既に実家送りの刑の処されていた。改めて1枚再購入してみたものの、残念ながらmuteからの再発盤であった。それはさておき、お目当てが終わった後で、JOJO広重×T.美川という流れ。トップの広重×AIZが隙のないハードな、様式美の伴う演奏であったのに比べると、お互いの音を確認していくように手馴れさを下げることに成功している。JOJO広重の、ギターネックをひとりキャッチボールするようなアクションが決まってる。申し訳ないものの、今宵は帰宅するための終電、難波21:50を予定しており、途中でお暇する。日付が変わる前に帰宅できるのでとても楽である。帰りの近鉄特急では、この録音を聴き返しライヴの余韻を楽しんでいたが、お隣の席では、東○○起のコンサートが大阪であったのだろう、女性二人連れが大判パンフやらポスターやらなにやら何やら、お土産グッズを紙バッグ山盛りに購入したようで、それらの一つひとつを車内で広げるなど楽しいひとときを過ごされていた。時間とお金の自由の効く年代をターゲットに一回のコンサートで限りのない(高価な)会場限定グッズを推し進めるあたり、AMTのShopzoneも形無しか。せめて同じ音源のリマスター盤、再プレス盤を求む。

  • Acid Mothers Temple & The Melting Paraiso U.F.O.- Electric Heavyland (repressed, packaged in jewel case)
  • Acid Mothers Temple & The Melting Paraiso U.F.O.- Magical Power From Mars (2008 remastered without 3D art)