Ryochestra / Black Light Orchestra@Tokuzo

(かなり後になって記しています)Tokuzo前売券・新シリーズ第一弾、2300円。豆腐と梅じゃこのスパゲティ、おきまりのウコン酎。Ryochestra。冒頭の、アモルフな一曲は新曲だろうか、以降なじみのある《曲》だが、以前よりも音の絡みとうねりが増加。当方はRyochestraの良き聴き手ではない。最大のないものねだりは小野さんがキーボードに向かっているからだ。サックスのバンマスをやってほしい!と常々思っていたら、ほんとうにピアニストを公募していたので驚いた。この告知で加入する人もいないだろうがもしピアニストが入ったらまた新たな展開になるはず。さてせっかく小野良子かぶりつきで右に陣取ったが、メンバーがステージ右に固まってしまいおまけにKeiさんもほとんどファインダに入らなかったが、週の始めの元気付けには十分に効用のあるライヴであった。で続くBlack Light Orchestra に関してどう記すか(これはかなり後日に書き留めています)。まったく未知の演奏家にも接することができるのがタイバンの魅力ということになっているけれども、実際にはうまくいくことは多くはない。今回は予習なし、当日手にしたフライヤーでは手短に音楽歴が強調されていて(So What? 何を伝えたいプロフィールか)更に美文がちりばめられている(いやな予感)。結論を申せば看板に偽りあり、演奏中、なぜ当方がこの場でこの時間を費やさねばならないのか、という思いから離れなかった。序に、楽しまれている元気な若人ほか周囲を見渡して、みんなほんとうに楽しんでいるのかい?とインタビューして廻りたくなってしまった。音楽に貴賎なし、当方、決してサイケがすぐれているなどと言いたいわけではない。いちばん前に座ってしまったこともあって中座しにくい。ウコン酎を重ねる。中座しなくてよかったのは、高岡大祐のチューバが聴けたから。高岡さん実物は以前に地元で楽々と出会った。ノンPAのフリースタイル、十分な時間・環境ではなかったけれども、地方に居てめずらしい体験をした、という印象は持った。いや実は演奏にとどまらずその当日分のブログを読んで感服することしきりであった。さて今宵は客演ながらステージ中央に堂々位置し、おそらく楽曲としてはきっちり繰り返してきただろうが、その中でまとめた演奏で目が覚めた。音の張り、躍動感が(バックと)全然ちがう。これだったら高岡さんはRyochestraにこそ顔出せばよかったのに、と思えた。Ryochestraが欧米のプログレバンドか何やらオーケストラを目標としているかどうかは重要ではないし、決して当方の好みにぴったりとはいえない、それでも魅力的なのは音の躍動感であって、何か手に届かぬものを垣間見せてくれるからだ。高岡さんは一曲だったかわずか演奏してすぐに引っ込み客席最後列に戻ってじっとステージを見ている。なんだこれだけかと思ったら終盤で再登場し、やはり気持ちのいいラウドな音を聞かせてくれた。そのさなか、メンバーの一人がモニターから出るチューバ音に対してだろうか耳を抑えて不快な顔をしていたけれども、何のことはない、さすがTokuzoPA、音楽をよくわかっていらっしゃる。今宵、名古屋組のKO勝ち。