吾妻光良 Nagoya Jump Meeting @Tokuzo

Tokuzo前売一挙4枚大人買いの最終回。soldout 間近と聞いて珍しくぴあを訪れるきっかけとなった。さて当日入場できない心配はなかったものの、今池の地上に出てみると会場時間を過ぎているというのにAMT祭りでおなじみの風景が繰り広げられていた。十名ほどを一団として順に入場していく。当日券はないのかと食い下がる客の姿、みぐるしい。当方の友人などあっさり諦めていた。ご縁がなかったのだよ、あるいは次の機会を待つこと。3500+500。すでに椅子で埋め尽くされていたので当方は立ち見組。しかもちゃっかりスタッフ脇をかためる。先日新幹線のプラットホームできしめんの立ち喰いをしたばかりだけれどもスパゲティの立ち喰いは人生お初(本日のスパ:ベーコン・なす・キャベツのトマトソース)。ウーロンハイをのんで開演を待つ。吾妻光良のライヴもお初。名古屋にもしばしばチャンスはあったのだが今回観戦のきっかけは名古屋組とのジョイントという触れ込みから…これは先日の花田@Lucreziaと似ていますが…ちがうのはこっちは少々事情通。Slim Gaillard はもちろん Cats & the fiddle とか二十代にのめりこんでいたから。ブルースというよりやはりジャイヴ!そして吾妻さんはイェロー・エンタテイメント!歌詞の面白さやオヤジ的側面の話題もあるけれど、あらためてギターに惹かれる。ギターソロはまるで、台風でワイパーが追いつかなくなったとき視界がふっと消えるような凶暴さ。凶暴とはパンクの専売特許ではないわけで、若者にもアピールする力あり。それと振る舞いが美しい。しつこい野次をあっさりとあしらうやり方も上品だったし、共演者をみつめる眼光の鋭さにも圧倒された。共演者(名古屋組のことではない)の浮ついた振る舞いもしっかりフォローアップしていた。情報を拾い集めるとどこかで観たことがあると思いきや元○○の方だった。ふだんはもっと良い出来らしいのだが興ざめ、芸人への道は遥かかなと思った。小野良子(as)登敬三(ts)石渡岬(tp)生島謙一郎(tb)加藤エレナ(key)…名古屋組の出来はどうだろう、ふだんのサイケなどとは異なり、音楽で共同して表現ができるのはうらやましいと、これは浜松のときと同様思えた。でも四日市まで2時間というのは誤解…。最後まで吾妻氏はほんとうにかっこよかった。天才・初期田島貴男を思い出した。日曜音楽家にはちがいないが、世をしのぶ仮の姿はどっちだ。それとこれだけの客が集まる名古屋を見直した。わりと早めに帰路に。