ゑでゐ鼓雨磨、ちんぷんかんぷん@京都marilu

晴れた休日、思い切って外出。3時間、電車に7回乗り換えをして初めて一乗寺駅で下車。賑わいをみせる小さな商店街、見知らぬ町を歩くのはいつでも楽しいものです。かの恵文社も物珍しさの誘惑を抑えて素通りし目的地へ向かいます。聖地(…)marilu。場所を確認できるとほっとします。まだ時間があるので視界に入った中華屋で腹ごしらえ。mariluはほんとうに小さな、民家を改造したお店でした。手製のアクセサリーなど販売しています。今回この購入は控えました。売り場の部屋と隣り合った、3畳ほどのスペースがハコです。さて河原町でデモ行進に遭遇したとかで到着が遅れた一行、 まぁこんさんはウッドベースをかかえて入店です。一服する間もなく、ちんぷんかんぷん から。お二人が床にぺたりと座って演奏が始まります。デビューCDRはチェック済みですし、今月上旬の姫路にて既にお会いしていたのですが、お二人の歌声に切なくなります。推測するに、へたれ系(失礼)キャラクターであるまさをさんのマジなファルセットは生で聴いて衝撃です。このギャップ、どこかで体験したような覚えが…と既に錆びつきつつある脳内サーチしたら…思い出しました、Tiny Timです。いやそんなものをお二方が目指しているはずもありません、しかし歌うことに自覚的であるにとどまらず、このファルセットには歌心を感じました。かんぷん ことYokoさんは小型鉄琴とピアニカも使いますが喉の調子が十分ではなかったようです。自分は向かって左後方から記録していましたが、この位置からではまさをさんのギタープレイが全然みえないので更に右後方から撮ろうと座席を移動したところ、入れ替わるようにゑでぃさんが客席中央に入り込んでしまい、しかも ちんぷんかんぷん と一緒に歌う、という設定となってしまいこれのみ記録失敗。これに懲りてもう一度定位置に戻って、ゑでぃまぁこんに備えます。告知ではゑでゐ鼓雨磨ソロでしたが実際はまぁこんbsとのデュオ。これは聞きものでした。当方が初めて観たゑでぃまぁこんは太陽公園でした。舞踊だけでなく、そのアンサンブル、バンドが歌を浮かび上がらせていることを、とりわけ「丘へ」「音楽」でのベース・ランニングに眩暈を起こしていました。そのベース=まぁこんとゑでゐの核たる演奏がノンPAで、しかも初公開?ウッドベースで繰り広げられました。新曲のいくつかは昨年のころの歌よりもきっかり(コード進行など)作られているように思えますが、ベースが浮遊感とハレーションを演出します。また《新しい場所へ/来たのかな》のリフレインをお二方による掛け合い。ゑでぃさんの歌はメルヘンチックと言われることが多いようですが、当方には苛烈な世界であると感じています。一方、ちんぷんかんぷん は、悲しみ、でしょうか。演奏の途中では屋外から物売りの効果音もミックスされました。最後に2組の合体でクリスマスソングの連続、そしていまや共通のレパートリー、諦めかけていたおおさんしょううおの歌も聴くことができました。終演後にゑでぃさん曰く「姫路市民はまだ悲しんでいます」と。ノンPA、至近距離のライヴはざらにあるわけではありません。なお本ライヴはカンパ制、終演後におしゃれな手提げかごバッグが回覧されました。帰りに一乗寺駅まで途中の和菓子やで京菓子を家族のおみやげに購入しました、とはいえ明日はクリスマスで食べる余裕がなかったのですが。

  • ちんぷんかんぷん - ちんぷんかんぷんのうみ(Pong-Kong Record, CDR)

(続く)