ベイトソン、ミード、バリ島

昨年、蔵書の整理をした際、それまで保存してあった「地球の歩き方バリ島」とか「ロンリープラネットバリ島」など処分した。ただ後者は思い出深い書。当時その書のおかげで寺院にてしつこくガイド役をかって付きまとう商法対策が準備できたから。ただどうしても本棚に残ったものもあって、たとえば松本亮の著書。これらは南島ものであるとともに金子光晴の隣に並べなければならない。そしてバリ島ものの中でも『バリ島物語』『バリ島』『熱帯の旅人』など戦前に書かれた一群。その頃、ベイトソンからのアプローチまでは視界に入っていなくて、つい先日から検索すれば『バリ島人の性格』がどのショップでも品切れとなっている!いつまでも在ると思ふな親と○○!慌ててサーチしまくると一軒だけ在庫があり即注文、自動返信ではないメールが届くまで心配であったが無事に到着。その後同店での在庫がなくなったから、これはネット上で確認できる最後の一冊であったかもしれない。もちろん『フィールドからの手紙』や『精神の生態学』など並べる。さて後の2冊はそれぞれ別の古本屋から。これらは岡谷公二の著作と重なるし、万博(博物館)ものとも重なり、更に「人類館事件」に連なる。以上の動きは、ウォルター・シュピースの伝記に影響されてのことであるが、その契機は夏休みに九州を家族旅行した際、しずかな水源を訪れたことから、であった。浮世離れした、別の時間が流れている錯覚に陥ってからのこと。
[追記]「Bali: Roots of Gamlan」(Arbiter)。コリン・マックフィーが戦前録音したガムランおよび本人がピアノにアレンジしたガムラン曲が一枚に復刻されていることも知った。