ピアソラその後

なにやら手元の書籍を再読したり段ボール箱を開けて聴き返したり。先日田畑さんがDJしてくれたのはリハーサル集「Ensayos」ではなかったか、ライナーノーツは故エドゥアルド・ラゴス。さて「ピアソラ/タンゴの名盤を聴く」はこれまで便乗本だと決めつけていたが、関連アーティストや楽曲中心として作品を探そうとするのにこれほど便利なカタログ本はないと、求めてから10年過ぎて価値がわかった。いわゆる作家至上主義の墜ちる罠であることは百も承知なのだが、重箱の隅をつくだけでなく幅を広げようとする自らの努力に免じて紐解く。ところでこの本で幾度も紹介される「アストル・ピアソラ・ソングブック」(ポリドール)なるオムニバスは結局未発売に終わったのではないだろうか。当時、斎藤さんの手に拠らなかったという理由で見送られたにちがいない「ピアソラ―その生涯と音楽 (叢書・20世紀の芸術と文学)」が手元になかったことに気づき、中古美本を入手。ここでは正調「ピアソラと女たち」の話も。次にCD。まずは「 Completo 1956 - 1957 」を入手しようと Tangostore.comを訪れる。たまにみかけるサイトだが、アルゼンチンはインフレなのか、CDの値段が高くてと縁遠く感じていたがなんのことはない、アルゼンチンドルという通貨があることを初めて知る。米ドルに換算するとラティーナで買うよりお得なようではないか。ピアソラの在庫にはめぼしい物がなく、この機会に合わせて、いやこの期に及んで、と白状せねばならぬ、エドゥアルド・ロビーラEduardo Roviraを注文する。それとOsvaldo Puglieseとか。しかし地球の裏側から無事に届くだろうか。もうひとつ、アグスティン・カルレバーロAgustin Carlevaroというギタリストのピアソラ集。これまでなかなかみつけられなかったのでみしらぬShopで強引に注文した。これも地球の裏側から、無事に届いたら拍手喝采