花田裕之 &「佐鳴ズ」@Lucrezia

本来ならば車で出かける計画を立てていたが今週はパワー切れで急遽電車で。当日予約をとるとサゴーホテルが3500円だった。3000+500円。花田裕之のライヴは初めて。当方の音楽人生の中で、完全に欠落している領域のひとつ。これはアンチ〜を気取っているではなくきっかけがなかった、ということに過ぎない。今宵披露された曲の中にテレビのミュージック・クリップで辛うじて耳にしたものが一曲程度か。なぜにお伺いしたかといえば地元ミュージシャンとのセッションがあるということから。それでもいくつか先入観を訂正せねばならなかった。昔の名前で…よろしくルースターズのファンが取り囲むイメージを抱いていたが今宵はほとんど野郎どもばかり。また場を仕切るマネージャーらしき姿もみえず、終演後も遅くまでフロアで歓談されたことなど、音楽の価値とは関係ないが好感を抱いた。第一部は弾き語り、当方最後尾に近い席で、日中の頭痛薬とアルコールが効いてきたのかふんわりと時間が過ぎる。さて第二部、青木智幸 Gr&Vo、吉良義文Bs、白旗丘Drが参加、当方も出会う以前、ある時期のUp-Tightに他ならない。しかも情宣にあったセッションどころではなく、完璧にバンドとして登場した。バンド名は途中のMCで花田さんが命名したようだが当方も後でやっとわかった。エンディングへの準備、若かりし頃にバンドを経験した当方でさえ当時のワクワク感を思い出させる、くすぐられるような時間が流れた。アンコールではスタンダード・ナンバーまで披露、演者も楽しそうではないか。しかるに、ならば。いったい普段私らが聴いてきた音楽はどうなのか。さきほどの「俺も」「俺も」と当方が演奏する気になるならないという一点で何か決定的に違うという気がする。Up-Tightのみならず、柳茶屋もいかに日常を離れているのだろうかなあと。それが同じミュージシャンによって奏でられたということが興味深い一夜であった。ウーロン割数杯飲んでお暇。