Bruce Baillie のDVD

  • Bruce Baillie Volme 1 - Five Favorites (self-released,DVD) ※Canyon Cinemaより。Bruce Baillieは、Jonas Mekasらと同様、戦後アメリカ実験映画作家の一人。などという能書きはさておき、当方は氏を間近に見ている。近年、映画館はまったくご無沙汰しているが1983-84年は集中していた。1984年?来日の際、名古屋シネマテークに氏の講演があり、当然わけもわからずに出かけて、気負って質疑応答にも参加した記憶がある。さて Jonas Mekas に比べればその存在は(当方)忘れてしまっていたのだが、今年の5月、偶然にリリース情報を発見、まだ在庫が発売元(=Canyon Cinema)にあるという記載から問い合わせるがまだリリースされていない、とつれない返事。久々に11月にはリリースの記事から問い合わせれば12月だ、出たら連絡する、と返事はくるものの音沙汰なく、12月も半ばを過ぎたためこちらから問い合わせれば在庫ありという。Canyon Cinemaのやる気がみえにくい。限定100部シリアルナンバー入り、サイン入りだというのに。Jonas Mekasが駄作を出そうとその存在が曇ることのないのと同様、たとえビデオ化されてもBruce Baillieの初期作品のみずみずしさは失われていない。とはいえ当方が All My Life を部屋で観ているとき四半世紀前の晩、シネマテークの小さなスクリーンで観た記憶、耳にした Ella Fitzgerald の歌声の記憶が重なっているにちがいない。ちなみに氏のHPを紐解けば、相当、貧窮している様子が伺える。そんなことも作品の価値とは無関係と主張しつつまるで善行をしたような錯覚もあわせて。それぞれちょっと捜せば小さい画面だが画像じたいは楽しめてしまうのも不思議な話。
    • Tung (1966)
    • Mass (1964)
    • Valentin De Las Sierras (1967)
    • Castro Street (1966)
    • All My Life (1966)