石窟寺院、津山篤、ryochestra@Tokuzo

前日のLucreziaにはお伺いできず。今宵は頭から尻尾までアンコだと的を絞っていたのだが、ふたを開ければ「津山篤・准やりっぱなし」としても楽しんだ。2500円。ハヤシライス、ウコン酎×2。
津山篤ソロ。アコギでインスト〜音響派のパロディ〜いくつかの時事ネタの後、最近のソロではおなじみかプログレ・スタンダードをブルース化〜エレピ〜フルート。と題目を並べても説明したことにはならないだろう。私は自分が初めて津山さんのライヴに接したのは1998年Kuku、Zoffyとして。そのときの印象を思い出していた。いつもの、決してデコレーションしない、原石の輝きに似たステージぶり。ところで津山さんはミュージシャンとは世を忍ぶ仮の姿であって、そうして下界にやってきたにちがいない。昨年の仙丈ケ岳以来、そう思えてしかたがない。
Ryorchestra。小野良子(sax)+Kei(gt)+石垣篤友(b)そして吉田達也(ds)が加わったスペシャル版。後半、津山篤(vo,fl)が加わると小野さんはキーボードに引っ込んでしまう。当方は「ジャズ・オーケストラ」と名が付くものに良い思い出がなかった。かつて小野さんが某ジャズ・オーケストラとして(そのリーダーはある意味でステイタスに守られているのだが)整列して吹く番をおとなしく待っているのに比べれば、御じゃずそしてリョーケストラとしてブロウイングする様が気に入っていたので、引っ込んでしまうのは惜しい。それとも津山篤登場で御じゃずとの差別化を図ったか。
石窟寺院(佐藤研二+吉田達也)。佐藤さんがアナウンスするまでバンド名の読み方に気づかなかった。佐藤研二の5本指すべてを操る奏法がおもしろい。後半、津山さんが参加、佐藤さんの紹介「メガネをとって本気です」、ご本人も「ギター弾きたかったんや」。すると突然スリーピースのロック・バンド化。後で津山さん曰く「ポール・コゾフや」とのこと、確かにチョーキングしてのけぞった姿が印象的であったが…。

  • 石窟寺院 SEKKEUTSU JEAN (MGC-27)
  • V.A. ラ・名古屋/7586 vol.2 (Coup,CCD-012P8)