高柳昌行 汎音楽論集

旧年中も結局、部屋の整頓が中途なまま、それでも買い物を重ね、いくつものライヴに出かけることができたのもひとえに家族の理解と健康あっての話。感謝。さてお正月といえば、たけしのお笑いウルトラクイズで芸を堪能した。年末に届いたものの中から、

  • 汎音楽論集(高柳昌行月曜社モダ〜ンミュージックより。「解体的交感」を模した装丁は間章の著作と並べても遜色ない、神棚ものとなる危険もあることを承知した上で、だろう。いちばん驚いたのは、これだけの容赦ない論を掲載できた雑誌がかつて日本に存在した、という事実。また〈聴き手〉に関しても多く発言しており身に沁みる。とはいえあらゆるものに否を突きつけているわけではない。歴史を重んじること、継承すること、これが高柳昌行の後継者たる要である。しかも口先だけ、後付けではない、実践を通して。当方が思い浮かぶ名前もあるが…。さて、妥協しない後書きは夫人による。なお収録文中「反論」が何に対する反論なのかわかりにくいが論争の相方の文を収録するわけにはいかない。これはネット上で確認することができる。こちらもまたひとつの《批評》である。誤解されているが、誰に対して許可をとるのか、文章を掲載するにあたり礼儀をわきまえた手続きはとられているようだ。