大工哲弘&ちんどん通信社@Tokuzo

mabuya2006-10-03

お店で夕食をとろうと寄り道を控えてTokuzoの階上へ昇っていくと・・・入りが少ない!かつての県人会は、沖縄フリークたちはどこへ行ってしまったのか。最前列のテーブルにも空席が目立つまま(最終的にテーブル席は埋まっていったがそれでも最前列に我先にと集結する、そんな客がいなかった)。情宣不足か、それとも今宵が島唄ナイトではないと知っての判断か。かく申す当方もうっかり忘れるところで、前日夕方になって予約メールを入れた。「ジンターランド/大工哲弘&ちんどん通信社」を求めたのが今年何月?忘れた頃に発売記念ライヴなのだ。前売り3000円。序でに受付でAcid Mothers Gongの前売券を求めておく。店員が2004年のドラゴンズTシャツを着ているので今年は?と訊けば発注しているとのこと。今日のスパゲッティ(なすときのこ)、和芋と野菜のいなり詰め、台湾風揚げワンタン、瓶ビール2本、ウコン酎。録音録画等記録機材を一切持たないライヴ。隣人はハードディスクレコーディングのできる優れものを操作しているぞ。オープニング、ちんどん通信社だけで数曲。MCにて昨日東京の反応がいまひとつだったことを仄めかす、謙遜ではなかろうが単純にジョークと受け取れない内容。ちんどんをステージ上で鑑賞する対象とする困難さだろうか。ベートーベン第九にのせて大工哲弘が登場。なんといっても大工哲弘なのである。さらに後半では渡辺勝、船戸博史、中尾勘二が加わってのオフノート・オールスターズなのである。大工哲弘onオフノートがこれまで一貫して戦略的なコンセプトでつくられてきたことを前提として、そのコンセプトのみに賛同すればそれが飽きられたのか、いや「おきなわをかえせ」がきかれなくなったいまこそ、この試みは潔い。CDに収められた楽曲が自明のものではないこと、今宵でさえ、なぜその曲を取り上げるのか、学者センセの解説ではなく、ちんどんメンバーの主体性、大工の非=主体性を交えて、とまどいさえつぶやかれた。しかし出てくる音楽は依然として魅力的ではないか。アンコールの「生活の柄」の、アンコール然としたひっかかりのなさよりも。なお今年の春、大工哲弘が公務員を辞めたことを初めて知った。