Maquiladora@Tokuzo

昼間、買い物。嫁さんと息子は子ども会の用事。娘と本屋、ビデオレンタル、着替えなど。
夕方より快速みえで名古屋へ。Maquiladora+ラブクライほか@Tokuzo。到着前に近くの花屋に立ち寄り、花束を用意する。ピンクの薔薇と薄紫色のデルニヒウム。さて開演までに満席に。メンバーさえ店員より移動を要請される。3バンド中2番目、さすがよく考えられた順番。一曲ごとに楽器を持ち替えるのは同様だが、前夜のスタジオ家内手工業からPAを活かした、広がりのあるサウンドに変化(あたりまえだが)。終演後、つい立ち話をしていたら終電車に間に合わなくなるところだった。
ラブクライのCD「アイ・ブリング・ユー・ダウン・トゥ・アンダーグラウンド」「Cosmos Dead」「Brave and Strong」。

《サン・ディエゴ出身のトリオ。一曲ごとに各人が楽器を持ち替えながらゆっくりとステージは進んでいく。誰がギタリストで誰がキーボードプレーヤーだと特定されないまま、リードボーカルも各人が代わるがわる受け持っていく。そのスタイルはドラムレスも相まっていわゆるロックバンドの定石から遠く離れているけれども、表現の苛烈さとは決して外面によるものではない。丁寧な演奏のさ中、ファルセットがふとエモーショナルな輝きを放ち、複数の歌声が重なるごとに潮の満ち干きにも似た心地よい恍惚感が幾度ももたらされた。とりわけ河端一のギターと東洋之のシンセが控えめながら加わった後半では、あたかも会場内の空気が凍りつき、その瞬間、歌だけが永遠の時間を手に入れたかのような感覚を味わった。対バンはラブクライと脳震盪で会場は立ち見も出る盛況だったが、マキーラドーラに対しても一曲終わるごとに拍手が自然に湧き上がっていて、彼らの音楽が広く開かれていることを物語っていた。今回の来日は河端が海外ツアーで知り合ったのを契機に実現したと聞く。ミュージシャン同志のフレンドシップが最も美しい姿でかたちとなったのであろう、東京から九州まで10日間連夜のハード・スケジュールが組まれたが、得三の一夜はジャパン・ツアーのハイライトではなかっただろうか。ちなみに昨年のうちに録音された共演アルバムは初夏に届けられる。》