望月治孝、中村零@日専連ホール

夕方、予定より一本はやいひかりで静岡へ。日が良いのか礼服姿の人たちを多く見かける。1500円。
望月治孝が新たなハコを求めて取り組んだ、同会場2度目のソロ。タンバリンに付けられた小さなシンバルを幾枚か放り投げ、メンコのように、また拾い上げたたきつける。スペースの長い方向をうまく利用して、舞踏的な要素にもみえる。続いてアルト・サックス。シンバルと同様、吹く位置は固定しないのでファインダに収まらずビデオを左右に振ってしまう(本末転倒)。その勢いで望月は自らの録音機材を倒してしまう……前回の同会場では演奏がこぢんまりとしてしまって、それが公開レコーディングのような雰囲気も原因では(その片棒をかついでいたのは他でもない当方なのだが)と思っていたので痛快(失礼)。前回よりもはるかにのびやか、ノンストップ、よく音が出ていた。45分以上。
中村零はジョージハリスン研究会やDead Men's Orchestraでおなじみ。エレクトリックギター・ソロ。弦のつまびき、ハーモニクスから最小限の音を最小限のアタッチメントで増幅していく。わずかに体を前後に揺らしながらの演奏、右隣に据えられたgibsonのアンプの布の網目に耳の神経を集中させる。とはいえ天井の低いホールであるから残響音も美しい。最後に共演。シンバル+エレクトリックギター。望月は今度は舞踏の世界を降りて、石蹴り遊びのように大胆に振舞う。数少ない聴衆として我がままを通してしまい、当方が帰宅可能な終演時間を迎えた。
なお望月は3月より6ヶ月連続ソロ・ライヴを予定している。