トリオ・ザ・ゲバゲバ、光束夜@アバンギルド

夕方より名阪国道で渋滞もなく柘植駅へ、JR草津線東海道線で山科、地下鉄東西線三条京阪と乗り継ぐ。車中BGMは「Kousokuya - RAY NIGHT2006.10.18」。順調に着いてほっとしてしまって途中で餃子とビールに手が出た。会場がわかりにくく、学生らがコンパの待ち合わせで賑わうビル前を通り過ぎていた。そんな喧騒とは無縁な3階にアバンギルドの入り口があった。「2007億光年の奇跡」2500円 with 1drink。おしゃれなカヘバーで立ち見という予想は幸い外れ、蝋燭の灯りのテーブルと(おかげでマイクを置くことができた)壁はコンクリートにペンキが細かに散らしてあるシンプルな装飾。既にGuyさんの姿がみえたのでごあいさつ、「Guyさんが終わったら帰りますよ」と伝えるとGuyさん「ペンペンズも観てってよ」って。ドリンクも豊富、飯物もあった。ラム+ジンジャーエールを注文。年齢層が高い、とはいえ先日のタンゴとは異なっていかがわし度も高い。私もその一員。
今宵のライヴのお目当てはそもそもトリオ・ザ・ゲバゲバだった。いまや名古屋でも観ることは困難だったから。ほどなく対バンが光束夜だと知り確定した。まだKei−K(Sax)が客席にいるのに照明が落とされたと思ったらSaxの爆音が始まる、うーん録音の最初の一秒が切れてしまった。正統派といって差し支えない、フリーフォーム・スタイルがまぶしい。Guyさんが真剣な表情なのが印象的。木屋町極道Dsは小道具も含めても過剰な音は発しない。ともあれ、今宵はトリオ・ザ・ゲバゲバを観た!ということに尽きるのか。途中よりゲバゲバシスターズ(りえ/姫)のパフォーマンス。やはりビデオ持参がよかったのか、それでも初めて訪れる場所へビデオを持ち込むのは気が引けるし、と殊勝な言い訳とは裏腹にテーブルにはRode NT4がそびえ立つ。
オシリペンペンズは着席したままの客を相手にスタンダードの持ち歌で勝負。録音しておきました。
Jewels(Fujii/大坂和代/田村マキ)。藤井さんは本企画者でもあり、しばしばお名前を耳にする機会があった。出てきた音は隙間のないロック。客席中央からリズムとりわけDsの音のミックスが大きすぎて藤井さんのGtが聞き取れにくかった。
そのJewelsの演奏中、フロアのいちばん後方で手荷物バッグを体にぶらさげてコートを着たまま身動きしない長身の姿がひとつ。今年2月、神戸Helluva Loungeでもおみかけした同じ人影。トリは高橋幾郎+ミック、メンバー2人のKousokuya。この時点で22時30分手前。当方が日帰りできるための終電は三条京阪を23時14分。前もって電話で問い合わせたときには「22時半には終わりますよ」と聞いていたのだがやむを得ず、明日の予定はあるものの京都泊を覚悟する。さて冒頭の1,2曲はBsの音が定まらず前述の理由もあって当方の気持ちも浮き足立ったが、高橋幾郎の、透きとおったスネア、覆いかぶさるようなしぐさにもぐいぐいと引き込まれていく。結局23時頃に終演、アンコールは二人で現れたものの実質アカペラだった。皆様へも挨拶もせずダッシュして間に合う。本企画、強い意志のはたらいた好企画であったと思う。