中村とうようのレコード100選

ニューミュージックマガジン増刊1978に収められた記事。パンク直前(直後)の、ワールドミュージックかなり手前の、中村とうようの品の良さが表れていた頃のセレクション。これを手がかりに現在CD化されていたり、アナログでも入手できるものは集めてみたいと思い立ったのが先日のこと。すると、次々と引っかかってくるのがおもしろい・・・。当時、民俗音楽やシャンソン、ラテンあたりはフォローできていたのだが、自分がおろそかにしてきたフォーク&カントリーもの、といってもHarry SmithのAnthology Of American Folk Musicはもとより、Hank Williams、Woody Guthrie、そしてPete Seegerなど。またMountain BluesやWestern Swingもの。Friends of Old Time Music: The Folk Arrivalは先日3枚組ボックスにブローアップされていた(のを既に求めていた)。さらにもっとも苦手としていた英吉利もの。《イギリスの民謡を知ろうと思ったらフェアポートやスティーライやアルビオンといったのばかり聞いていてもダメ》ととうよう節が炸裂。そこで紹介されていたThe Folk Songs Of BritainもJeannie Robertsonもそれぞれめでたく復刻されていたので注文(し始めた)。Alan Lomaxという研究家の存在もいまになって初めて知った。そういえばMy Cat is An Alienがトリビュートしていた。そして白眉は青木鈴慕の尺八。短評には《ベン・ウェブスターのアルバムと同様、いやらしくなる一歩手前の味》などとあり《気を入れすぎるとオーバー・エクスプレッションになる。その悪例が海童道で…》などとあれば自らを戒めながらもさもありなんと。記事で紹介されたアルバムは新品を演者より入手することができた。