新編中原中也全集(角川書店)

先日の謝恩感謝本フェアにて50%引きにて購入。残り時間3時間だったので即決。このフェアはゾッキ本ではない。新本にはがしやすいシールを貼っただけのもの。さてなぜにいまさら中原中也か。現代詩に最初に出会ったのは高校の図書室で、他にも丸山薫天野忠らに惹かれた、その中のひとりに過ぎないのに。ただ高校の頃、本人の日記に影響された真似事をやっていたり、大学のバスケ大会(の応援)の帰路に湯田温泉へ向かった。角川文庫、岩波文庫講談社文芸文庫などいくつも求めてきて、いまさら書庫の幅を取る、悪名高き全集物を入手せねばならないのか。本人が死んだ年齢を越えてしまった話題を聞いていた後輩は先に逝った。いや自分の子どもさえ本人の子どもが死んだ年齢を遥かに越えてしまったいま、どうして全集を求める必要があったのだろうか。ものを手に入れることで理解できたと錯覚できるからだろうか。