正午なり、自由次元@涅槃

mabuya2006-07-15

近鉄急行で名古屋入り。今宵5000円のライヴだという得三の前を通り過ぎる。涅槃は今池スタービルの地下。スタービルといえば名古屋シネマテークでほとんど四半世紀前からおなじみなのに地下はほとんど出向いていなかった。ドアを開けるともうひとつのドアがあるのだが防音用の取っ手にすぐに気づかず、二つのドアに挟まれた暗闇でお化け屋敷に入り込んだようにしばし迷う。1800/2000円。入ったところがカウンターのあるバー・コーナーで右奥にライヴ・スペースがある。自家製だろう無国籍風の壁画と幕画?が施されている一方、椅子やテーブルが家庭用っぽく、生活感を引きずる雰囲気にすぐになじめず、缶ビール2本、ドライカレーを食す。まだ客が少なく、身内の会話が目立ったこともある。しかし開演時間あたりには続々と入場者がありほっとする。通路に東さんの姿を発見し、続いてヨーコさんそして河端さんも現れる…。
正午なり は2月の大阪以来。石田ソロ〜デュオ〜Guyさんの参加したトリオ。新曲をいくつか披露。Guyさんは手ぬぐいを頭に巻いて紹介に幾分遅れてステージへ。ノイジーではない、コード進行に合わせたフレーズを唄う。メロディアスといっていい…これまで聴いたことがなかった…。終曲、シャッフル調となった「黒のブルース」では、かおりさんは声だけでなくハープも交える。Guyさんはスライドギターで。このように十分な時間、正午なりにGuyさんが加わったのは初めてのことという。今宵、正午なりを初めてビデオに撮った。
自由次元。マイクチェックで栗山純は「K.I.S.S.」と。演奏は小野良子のソロから始まる。自分の行くライヴ数は少ないのに小野さんに出会う機会がきわめて高い。栗山純の唄の後ろで安田久士Bsがゆっくりとうごめく。前回K.D.Japonで観たときよりも無駄な動きがないだけに遥かに緊迫感があり、よい。途中、例のスパニッシュ・ギターの曲があり、またマラカスを自在に操り、これはいかにもサイケデリックな色づけにも思えるが、そもそもアンダーグラウンド然としたところがないので美しい。それは正午なりにも言えることだが。小野さんのsaxは後ろのほうで見えにくかったんだけど、手垢のついた、安易なブロウイングではないことは確か。後半、安田さんはBsからDsへ、即興度に高まるなか、期待どおり、というか嬉しい誤算、ステージ脇に位置していた河端一がel-gで参戦、胸のすく演奏で幕となった。というものこのところ、ブリッジやゲストで出たあふりらんぽなどパスしていたから。満足して近鉄終電に。西の空に雷の光だけが点滅していたら自宅に戻った頃から大降りとなり、雷雨が襲ってきた。
今宵は名古屋アンダーグラウンドという括り方でもかまわないのだがそれでは惜しい気がする。