2年ぶりの正午なり+河端一@伽奈泥庵

いつもならば近鉄伊賀神戸駅まで車で出かけ終電を狙うのだが今朝から雪が降っているため青山峠越えを断念し近鉄特急にて上本町へ向かう。上本町を下車して初めての方向へ歩む。2番出口から地上へ出ると東西南北さえわからなくなったが、地下道出口の拡声器から連呼される自動アナウンスが「北西」と言っていたので方角がわかる、私は障害者か。まもなく伽奈泥庵がみつかった。ヒデさん企画、1000円。自然食品のチラシなども置かれた、独特の雰囲気がある店なのだが、河端さんは高校の頃に出入りしていたというから老舗なのか、500円@でほうれん草チキンカレー、ハイネッケン、泡盛ロック。7PMを過ぎてから入場したカヤザワさんと話をしていたら、トップバッターの銀レコードはex.上沼田洋次だと知らされる。全く気づかなかった。録音の準備を急ぐ。銀レコード、髪を短かく刈ったセーター姿の朴訥な青年。アコギとエレギを両側に立てかけて、交互に持ち換えながらディレイで音を重ねていく。マイク・オールドフィールド、ドゥルッティ・コラムを髣髴させる。わらべ歌のようにシンプルなフレーズに、重ねられていく音の音色、フレーズが細やか。幾度も持ち替えるというのは初めてみた。
正午なり、に急遽決まった+河端一。2年ぶり、カッチョブー以来。アコギの石田さんはMCでも「ベスト盤のような選曲」と言う。当方は「鬼火」を久々に聞いた。河端さんのギターアンプは小型ひとつであり、轟音は控えめ、ミキサーは銀レコード氏が担当していた。年に1,2度ある、小型アンプのみのプライヴェートな趣のライヴでは必ずといっていいほど味わいある演奏が聴ける。「海から」エンディングをめずらしくエフェクトを抑えシングル・トーンで弾いて終える。フライヤーに載っている正午なりの紹介《名古屋の知的アートSOULフォーク》というのはわかりにくい、ならば《1人GUITAR環境LOOPSOUND.アバンギャルドラウンジ》を《ex.上沼田洋次》と記せば解決なのかといえば、それも違う。
冒頭に記したように、今夜は青山峠を越えてくれる最終電車に乗らねばならず、ヒデさんSolo=BIDESOLOの途中でお暇する。