Kawabatabata、レッド・クレイオラ@Tokuzo

ブッキングの妙を味わった一夜だった。脳震盪は一昨年マキーラドーラ以来の再会だ。これはイカレていた。それも醒めたイカレ具合。楽器の交錯する切れ味が鋭く、スタイルとしては革新性を失ったはずのダブが活き活きと目の前に現われた。お世辞にもスピリチャルとは程遠い、メンバーの奇妙なダンスは祝祭そのものでウエルカム度が高い。初構成のデュオ河端+田畑(Kawabatabata)。満員のテーブル席に向かって河端がいきなり「きょうはトークだけにしようか」と前振りするサービス。田畑のバイオレンスなギター&ベースに繊細に反応する河端のギター。結局40分以上にわたる堂々のバトルとなり、これもまた最上のウエルカムと当方は受け止めた。なお田畑をメンバーに迎えたもうひとつのAcid Mothers Templeは5月31日Tokuzoにて見逃さないよう。今回のレッド・クレイオラは2ギター+ドラムスのトリオ編成。只ただメイヨ・トンプソンが歌い、フレーズを弾き、ブレイクしてまたかきむしる。1時間で20曲近い演奏ではなかったか、なんともシンプルで茶目っ気ロックを繰りひろげてくれた。60を過ぎて、など能書きには皆さん気をつけること。途中、弦が切れ田畑がギターを献上、最後まで愛用したのが微笑ましかった。アンコールでは田畑がベースで参戦して幕。(以上Tokuzoフリーペーパーへ)
お客が多くて、ドリンクは紙コップ対応に。どこから現われたのかファッショナブルな若者ら。\3500/3800+500。一つ目「脳震盪」、Maquiladoraの初来日のときの対バンだ、Ericが「ノーシントーワ、イイバンドデス」とアナウンスしたのがやたら耳に焼き付いた。レゲエ〜ダブのダンス・バンドと軽視していたが、意外と緊迫感もかもしだす音作り。リズムもしっかりしている。ボーカルが体をくねくねさせる様が世間のスピリチャル風ではないおかしさで、それも自然で好感持てた。でも対バンとはどうやって決まるのだろう。そう思わせたのが二番手の「Kawabatabata」(河端さんそうアナウンスしていた)。完全にできあがっていて、会場のおぼっちゃんおじょうちゃんを挑発する。だが演奏に入ると先ほどのMCとは裏腹に細やかに田畑さんに反応する。十手は荒削り。基本的にギターデュオ、終盤で田畑さんがBsに持ちかえる。さて私の周辺の幾人が腕時計をチラチラみる。おちつかない。8時30分あたりにスタッフ(mapの?)がステージ脇から田畑さんのほうへ近づく…そんなんで中断するわけがないやろ!どなたとこころえる?(でも他の用事だったら御免ね)。MCあわせて45分ほど。Red Krayola は今回トリオ、短い曲を続けたから結果として持ち時間を喰ったわけではないのだけれど。私は先月のBrian Wilsonと比べていたよ、こっちは元気やな〜と。途中 Mayo Thompson が弦を切ったのですぐに田畑さんがギターを差し入れ、そのまま最後まで使った。田畑さんはときどき舞台袖から顔を出す。そしてラスト一曲でBs乱入。毎度ながら東さんの鋭いコメントも聞けた。Red Krayolaといえども対バン的な流れとなったライヴおもしろかった。今回は隣りに居合わせた方のアドバイスでAUTO録音ではなくManual+リミッターとした。その方からお目当ては?と訊かれ「真ん中です」と…。