マリオ・オロスコ@パビリオン・コート・京都

台風22号が近づく中、京都行きの定番、草津線経由をめざして車で向かう。ところが名阪国道が渋滞。大雨のせいではなくトンネル工事が原因だった。なんとか抜け出て間に合うか、と思いきや今度は自動車事故で渋滞。JR柘植駅に着くと17:10発京都行きが出ていくのを見送ってしまう。次が17:45、これでは全く間に合わない。気を取り直して次の草津行きに乗り込む。山科で東西線に乗り換え東山へ。雨はほとんど降っていない。パビリオン・コートは閑静な場所にある。4000/4500。ドアをくぐるとフロアには多くの人影とネクタイをつけた竹村淳さんの姿もみえる。既に第一部を終えた休憩時間に入っていた。竹村さんと立ち話。会場は2階の、結婚式場らしきホール。とても由緒ある建物らしい、かつては国内ものの美術館だった(各国要人やヘレン・ケラーのサインが展示されていた)。ふだんのライヴとは完全に異なる客層、当方が若いベスト3入り。大勢の年配の方々。盛況でしたね、と後で竹村さんに伝えると昨年、これより100人多かったと聞き驚く。第二部のマリオ・オロスコは、奥さんが唄う伴奏として始まる。マリオは若い。美人の奥さんの唄は玄人芸ではなく予想外だったが、「ニッケの花」ほか逆に庶民感覚の演奏が当方の心を和ませてくれた。一方、クラシックの作曲に近い作品、三部構成の大作も披露された。テクニックもさることながら集中力を要する(聴くほうも)。十数分の演奏を終えるとフリーズ状態となる。こうしたアカデミックな志を持ち合わせていなければ来日して遥か異国の地でこうして出会う条件とはならなかったのかもしれない。しかしながら当方には先ほどの地に足の着いたパフォーマンス、そしてリズミカルなインストのひたむきさに惹かれた。終演後、サイン会に参加。台風が近づくのですぐにお暇する。京都滞在2時間は最短新記録。津のインターを降りる頃から雨足が強かった。