ギターまつり@Hard Rain

まずパウル・クレー展へ。本人の旅した軌跡を軸とした構成にはロードムービーとしての人生がみえて興味深かったが地味な作品が並ぶ。「まだ手探りの天使」(会場ではダサい翻訳だった)Tシャツを買おうとしてやめる。津駅地下・鳥料理の店は失敗。
大阪入り。まずアルケミーレコードショップを目指すが難波の日差しにやられ店に着いたときには気力をなくしマゾ店長にも声かけられず。Time Bomb にて12in「ラテンパニック!」。次に四つ橋線線終点の西梅田駅から今宵の目的地である Hard Rain までの道をたしかめようとしたのが間違いのもとで、地下街は完璧なラビリンス、しかも昭和風景が並びタイムトラベラーと化し眩暈を起こす。帰りに同じ地下街を辿りたくとも今しがた通ったはずの道であるのに見失ってしまう、ここは樹海か。そのまま再び西梅田駅へ。
肥後駅は3年前Brian Wilson 大阪公演と同じ記念すべき駅。usimaoda[二人の暮らし]展@graf島尾伸三×潮田登久子トークイヴェントへ。しかし三、四十名集まった聴衆の殆どは20代の女性であった。島尾伸三は父親ゆずりの巧言で大もてか、公衆の面前でこうも褒められては配偶者もたまらない。父の影響を「しぐさ」という一言に集約させていた。それにしても自分は場違いにやってきてしまったのか、帰りがけサインを貰うのがやっとでそそくさと会場を後にする。
再度地下鉄に乗ってHard Rainへ。《招待》であることを受付でどう伝えるのか。なんとか通じ無事にドリンク代のみ払ってまず右手の物販に。「Ueh」が並んでいる。カウンターに座っていた河端さんにあいさつ。自分も丸椅子に座って盛り上がる、まるで常連のようなふりをして。ソニックユースケはディレイを幾度も重ねた演奏を2パート行い「頭の中でミックスしてください」と。その完成品が販売中というので求める(CDR「王手飛車取り/Sonic Youthke」)。河端さんは演奏前に長めのMC、《皆ヴァン・モリソンとかありがたがっているけど、ヒロシがもしいま死んじゃったら同じだよ》私は《ヒロシ》の箇所をそれこそ《河端一》に換えて聞き入っている。2台のギターアンプと1台のベースアンプにつないだドローン。思わず耳を押える女性の姿あり、しかし体全体が響いているためその対策は無効である。たしかにライヴの最中で大音量がフワッと消滅して空中浮遊したような感覚に襲われた。いつも同じ台詞だが麻原某でなくてよかった。終演後お店の計らいで流しそうめんが催されたらふくいただく。「Ueh」求める。近くの安ホテルへ泊まる。